History Of Bagel(ベーグルの歴史)

ベーグルが誕生したのはポーランドのユダヤ人コミュニティーと言われています。諸説あるようですが、17世紀のアシュケナージ系ユダヤ人コミュニティー(東欧ユダヤ人)の間で作られていたパンが始まりではないかとされています。

伝統的な作り方は、生地を手でリング状に成形し、お湯で茹でてから焼き上げます。外側はところどころクリスピーな食感が残り、中は目の詰まったしっかりとした噛みごたえのあるパンとなります。

種類はポピーシードやセサミシード、塩をプレーン生地の表面にまぶしたりすることもあります。またホールウィートやライ麦などを使った生地を使用する場合もあります。

現在のように世界中に広く知られるパンの種類となったきっかけは、ユダヤ人が北アメリカに移民としてやってきてからです。

1880年北アメリカにてユダヤ系ポーランド人の移民により広まり、主にニューヨークスタイルのベーグルとカナダのモントリオールスタイルベーグルの2種類が普及していきました。

両者の違いは、前者は麦芽、塩などの材料を使用し、茹で上げたあとオーブンで焼くのに対し、後者は材料に麦芽、鶏卵を使用し塩は使用していません。そして蜂蜜を入れた湯で茹で上げ薪を使って釜で焼き上げます。一般的にニューヨークスタイルベーグルの方が大きさがあり、穴は小さめになっています。

Bagel Shop in New York(ニューヨークのベーグルショップ)

1960年代頃まではベーグルはユダヤ人コミュニティーの中でこそ知られている存在でしたが、次第にニューヨーク内に多くのベーグルショップが誕生します。工業生産のものや冷凍ベーグルなども登場し、急速に普及し始めました。

スーパーマーケットなどでも工場生産のベーグルを手軽に購入する事はできますが、現在でもハンドメイドで製造する街中のベーグルショップに毎朝の朝食を求めて通うニューヨーカーは多く、人々の生活の一部となっています。

ニューヨークのベーグルショップではベーグルをそのままで購入することもできますし、スタンダードな食べ方としてはスプレッドと呼ばれる様々なフレーバーのクリームチーズやスモークサーモンをはじめとする具材を組み合わせてサンドウィッチにするのが主流です。トーストするかしないかも重要なポイント。

組み合わせ次第でかなりのボリュームのサンドウィッチが作れるベーグルサンドウィッチはニューヨークの街中で見られるホットドッグやタコスなどその他のストリートフードと比べるとやや価格設定は高めになります。

とは言えベーグルとクリームチーズだけなら3ドル程度なので毎朝の朝食にするニューヨーカーも多いのは頷けます。

ランチなら具材をたくさんサンドしたお店のシグニチャーサンドウィッチにトライしてみてもいいのではないでしょうか。

ニューヨークに訪れた際は、ぜひ一度ニューヨークのベーグルに挑戦してみてくださいね。

当店のスタッフもニューヨークに行くたびに多くのベーグルショップを訪れていますので、いくつかおすすめのベーグルショップを紹介させていただきます。

Ess-a-Bagel

日本でも販売されたことのあるベーグルショップなのでご存知の方も多いのではないでしょうか。

1976年に創業された老舗ベーグルショップです。

地下がベーグル工場になっており、昼夜問わず製造されています。

人気店だけあり常に行列が絶えません。

スプレッドやトッピングの種類も豊富です。

クリームチーズにトマト、サーモン、レタス、オニオン、ケッパーとスタンダードな組み合わせのサンドウィッチ。かなりの食べ応えです。

ニューヨークではおなじみのベーグルの楽しみ方、PIZZA BAGEL(ピザベーグル)です。

半分ならおやつ感覚でも◎

The Bagel Store

NEW NEW YORK CLUB BAGEL & SANDWICH SHOP AZABUでもおなじみのレインボーカラーのベーグルの生みの親でもあるベーグルショップです。

実際、私たちもこの店のレインボーベーグルの見た目と味のギャップに衝撃を受け、この衝撃をみなさんにも味わってもらいたいとレインボーカラーベーグルを販売し始めました。私たちにとってはとても思い入れのあるベーグルショップです。

 

 

カラーリングもさることながら、トッピングにコットンキャンディーをはさんでしまうという発想もスゴイですね。

実はこちらのお店にはクロワッサン×ベーグルというハイブリッドベーグルも存在します。

もちろん普通のベーグルも豊富に揃っていますよ。

 

FRANKEL`S

こちらのショップは2016年にオープンしたばかりの新しいお店です。

ベーグルショップではなくジューイッシュ(ユダヤ)デリスタイルのお店なのでベーグルはもちろんのこと、ハラーやラトケ、マッツアボールスープ、ブリスケットと言ったジューイッシュの伝統的なメニューも取り揃えています。

 

店内は食品や調味料、サラダなどが並べられています。

エヴリシングベーグル(通常セサミ・ポピー・ガーリック・オニオンなどのトッピングが乗せられたニューヨークのベーグルショップには必ずと言っていいほど見かける定番フレーバーのベーグルです。)

にスモークサーモン、ケッパー、フィッシュサラダがサンドされたシグニチャーサンドウィッチ。

フィッシュサラダというのは白身魚をベースにしたサラダ。これもニューヨークのベーグルショップでよく見かけるトッピングのひとつです。

もともとはジューイッシュ(ユダヤ)系の食べ物であるベーグルはジューイッシュ系のデリや飲食、スーパーマッケットには必ずと言っていいほど取り扱いがあり、人々に欠かせない食材となっています。


参考文献